いままでのパラダイムが通用しない時代の住いづくり
□ パラダイムの変化に対応する戦略策定 1
自分をとりまく外部環境をどうとらえるかが重要
シナリオ・プランニング入門
バブル崩壊までは、環境は比較的安定的に推移し、建設業界内部の業界地図も明確で、そのなかでの戦略の優劣が勝負を決定していました。
「住いづくり」においても、別項で述べているとおり、発注先によって多少の差はありますが、パートナーを選んで、後は先方のルーティンに従って、ベルトコンベアーに乗っているかのように振る舞えば良かった時代が長く続きました。大量生産の流れの中で、いくつかのメニューの中から選択を繰り返していれば、平均的な住宅ができました。
そんな時代には、住いづくりのパートナー選びから完成まで、ある程度の我慢があれば大過なく終わらせられたものです。人並みの資力と判断力によって、人並みのクレームなどを経験するだけで「住いづくり」が完結したのです。
変化が連続的で、ゆっくりしていた時代には、何事につけこのような方法で人生を進んでゆくことができました。環境が安定的であれば、環境の認識や分析はそこそこに、機械的に戦略を策定し、実行してゆけば問題は最小限ですみました。そこで問題になるのは、どのような戦略を立てるかという一点のみであり、その他の要因は付随的と言えました。
しかし、環境が常に変化し続け、また不連続に変化する時代には、環境認識能力と戦略の柔軟さがきわめて重要となります。
まず、外部環境をどう分析し、どうとらえるか、その部分だけでも大きな差がつきます。
また、「住いづくり」の計画から実行完了までの間にも環境は変化し続けます。変化した状況に柔軟に対応する戦略立案が求められているのです。

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