□2021年 創業34周年を迎えて


 株式会社ブロスは、創業34周年を迎えることができました。
 皆様のご支援、ご愛顧の賜物と、改めて心からの感謝を申し上げます。

 年初から非常事態宣言が発せられ、不穏な年明けとなりました。ここ数年来の災害の波状攻撃は今年も続くのだなと感じさせる出来事です。

 これまでのように、被災地の復旧・復興に参画し協力してゆくことはもちろん、セミナーが開催しにくい社会状況ではありますが、災害で得られた知見を研究・整理して、防災の重要性を広く伝えてゆく役割も担ってまいりたいと、心を新たにしております。

 働き方改革として2017年から在宅型スタッフシステムの運用を開始し試行錯誤の末、常駐以外の技術職全員の完全在宅ワーク化が2019年9月に完了いたしました。たまたま2020年初頭からのコロナ禍を予見したような形になってしまい、多方面から先取りと褒められましたが全くの偶然です。

 新設住宅着工戸数を見ると、2006年に年間129万戸あった新築住宅は、直近2020年の速報値で73万戸程度、前年が88万戸ですから、コロナ禍があったとはいえ、想像以上の下落です。

 ほぼ60年前、私の生まれた1960年の住宅着工件数に戻ってしまったことになります。

 コロナ禍の影響はどうでしょう。

 新型コロナウィルス蔓延がない場合の予測値が2020年で85万戸、2021年82万戸であったものが、それぞれ73万戸74万戸と2年間で20万戸、戸当たり3500万円とすれば直近で7兆円もの需要損失が起こったことになります。

 民間住宅の国内総支出が年額14.5〜15兆円ですから、住宅市場の四分の一が喪失しているのです。

 長期的にはどうでしょうか。最新の予測値では、2021年度で74万戸であるものが、2030年には63万戸、2040年に41万戸となっております。この厳しい状況が、さらにあと20年で半減する予想です。

 クオリティを追求するあまり価格が高止まりしてしまった大手ハウスメーカーに代わって、中小規模ビルダーの台頭著しい状況となってきました。

 なかには急速な事業拡張に体制が追い付かず、ユーザーにツケを回している業者も散見されます。私共のような設計事務所に駆け込まれる顧客の数と内容で、肌身に感じます。

 去年述べましたように、現状では住宅は質の点で理想とは大きく乖離しています。

 これからの少子高齢社会、低所得社会において、需要と供給をどう折り合いをつけてゆくべきなのか、子育て世代に厚く、老人世帯に簡潔な社会ストックを配分する方法がないのか、考えるべきことはたくさんあります。

 住宅市場の急激な変化とともに、自分の職分や来し方行く末を見つめなおす年末年始となりました。

 本来であれば、お世話になった皆様にそれぞれ直接感謝を申し上げるところではございますが、弊社の慣例に倣い、世界の子供達のためUNICEFに相当額を寄付し皆様への感謝とさせていただきます。

 ことしも株式会社ブロスと湘南住まいづくり研究所の取り組みに、どうぞご期待ください。



2021年(令和3年)1月
株式会社ブロス 代表取締役  徳武 智和





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徳武智和、TOKUTAKE Norikazu
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